イリ・カザフ自治州 (Ili Kazak Zizhizhou)
民族構成はカザフ族が25.5%、漢族が45.2%、ウイグル族が15.9%を占める. 自治区の中心部は天山山脈とボロホロ山脈(天山山脈の支脈)に挟まれたイリ盆地(イリ川上流部)である.
唐代には突厥旧属カルルク部の地であり、後にカラハン王朝の領土となった.
1124年、契丹貴族耶律大石がイリのカルルク部を臣服させて西遼を樹立した. 1211年にカルルク部はモンゴル帝国の支配下に入り、チャガタイ・ハン国に分封された.
1677年、オイラト・モンゴルのジュンガル部が南下して新疆に入り、イリ地方をその中心とした.
1755年、清朝はジュンガル部との数十年にわたる戦いの後、イリを征服し、1762年にはイリ将軍を置いた. イリ将軍が駐在した恵遠城(現在の霍城県恵遠鎮)は新疆の政治・軍事の中心ともなった.
中華人民共和国成立後、1954年にイリ・カザフ自治州が成立.